不登校の子への声かけNG集|つい言ってしまう言葉と、代わりにかけたい一言
2026/10/09
はじめに
当ホームページをご覧いただきありがとうございます!元高校講師が経営する西宮・今津の習いごと教室&自習型学習塾のWillBeです!
「朝になると『今日はどうするの?』と聞いてしまい、そのたびに部屋の空気が重くなる」
「励ましたつもりの一言で、子どもが口をきいてくれなくなった」
お子さまが学校に行けない日が続くと、保護者の方は何と声をかければいいのか分からなくなります。心配だからこそ口から出る言葉が、かえってお子さまを追い詰めてしまうことも少なくありません。今回は、不登校のお子さまについ言ってしまいがちな「NGな声かけ」と、その代わりにかけたい言葉を整理してお伝えします。
なぜ「声かけ」がこれほど大切なのか
文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人で過去最多となりました。不登校のきっかけとして学校が把握した事柄で多かったのは、「学校生活に対してやる気が出ない」(30.1%)、「生活リズムの不調」(25.0%)、「不安・抑うつ」(24.3%)です。
この数字が示しているのは、本人にも理由をうまく説明できない、心身のエネルギーが落ちている状態のお子さまが多いということです。そうした状態のときに、理由を問いただしたり、行動を急かしたりする言葉は、お子さまにとって大きな負担になります。
また、文部科学省は不登校への支援について、「『学校に登校する』という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要がある」としています(令和元年10月25日「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」)。同じ通知では、不登校の時期が休養や自分を見つめ直すなどの積極的な意味を持つことがあるとも述べられています。
声かけを考えるときも、この考え方が土台になります。目的は「明日、学校に行かせること」ではなく、お子さまが家で安心して過ごし、もう一度動き出すためのエネルギーを取り戻すことです。
NG① 理由を問い詰める・決めつける言葉
・「なんで行けないの?」「何があったの?」:理由を知りたいのは当然ですが、本人も言葉にできないことが多く、答えられない質問を繰り返されると「責められている」と感じてしまいます
・「甘えているだけでしょ」「怠けているんじゃないの」:外からは怠けているように見えても、本人は動きたくても動けない状態であることが少なくありません。一度「甘え」と決めつけられると、本音を話してくれなくなります
・「気の持ちようだよ」「考えすぎだよ」:本人のつらさを小さく扱う言葉です。励ましのつもりでも、「分かってもらえない」という感覚を強めてしまいます
理由は、お子さまが話したくなったときに自然と出てくるものです。聞き出そうとするより、話せる雰囲気をつくることを優先してください。
NG② 比べる・将来を持ち出す言葉
・「みんなは頑張って行っているのに」「お兄ちゃんは行けていたのに」:他の子やきょうだいとの比較は、本人がいちばん気にしているところを突く言葉です
・「このままだと高校に行けないよ」「将来どうするの」:保護者の方の不安は自然なものですが、その不安を本人に預けても、状況はよくなりません。むしろ将来への不安がふくらみ、動けなくなる原因にもなります
・「勉強がどんどん遅れていくよ」:勉強の遅れは、あとから優先順位をつけて取り戻すことができます。今の時点で本人を焦らせる材料にする必要はありません
進路や勉強の心配は、保護者の方が情報を集めて準備しておけばよいことです。不登校からの高校受験については「不登校からの高校受験」、勉強の遅れとの向き合い方は「不登校の勉強の遅れ|家庭でできるサポート」の記事で詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
NG③ ゴールを「登校」に置いた言葉
・「明日は行けそう?」「月曜日からは行こうね」:毎晩・毎朝の確認は、本人にとって「行けない自分」を毎日突きつけられることになります
・「いつになったら行けるの?」:期限を区切られると、その日が近づくほどプレッシャーが強くなります
・「午前中だけでも」「保健室だけでも」:段階的な登校は選択肢のひとつですが、本人の準備が整う前に保護者の側から提案し続けると、「結局は行かせたいんだ」と受け取られます
別室登校や教育支援センターの利用など、学校以外の学びの場を検討すること自体は大切です。ただし、それを決めるのはお子さまの状態が少し落ち着いてから、そして本人の気持ちを聞きながら進めるのが基本です。
意外と見落としがちな「善意のNG」
悪気のない、むしろ思いやりから出た関わり方が、お子さまの負担になっていることもあります。
・「頑張れ」「元気出して」:すでに精一杯の状態にいるお子さまにとっては、「まだ足りない」と言われているように聞こえることがあります
・勉強や学校の話題を一切出さない:気を遣って完全に触れないでいると、「もう期待されていない」「見放された」と受け取られる場合があります
・少し元気になった途端に予定を詰め込む:「今がチャンス」と一気に学習や外出の予定を入れると、反動で再び動けなくなることがあります
・保護者の方が自分を責める姿を見せ続ける:「私の育て方が悪かった」という言葉や表情は、お子さまに「自分のせいで親が苦しんでいる」という罪悪感を背負わせてしまいます
代わりにかけたい言葉
NGな言葉を避けるだけでなく、安心を伝える言葉を意識して増やしていくことが大切です。
・「今はゆっくり休んでいいよ」:休むことを認める言葉は、お子さまのエネルギーを回復させる第一歩になります
・「話したくなったら、いつでも聞くからね」:理由を聞き出すのではなく、話せる場所があることだけを伝えます
・「あなたのことが大切だよ」:学校に行っているかどうかとは関係なく、存在そのものを認める言葉です
・「おはよう」「ごはんできたよ」「ありがとう」:特別な言葉でなくても、日常のあいさつや、家の手伝いへのお礼を普段どおり続けることが、家庭を安心できる場所にします
・「何かやってみたいことある?」:本人が少し動き出したときには、学校に限らず興味のあることを一緒に探す声かけが、次の一歩につながります
言葉そのもの以上に大切なのは、声のトーンや表情、ため息をつかないことなど、言葉以外の部分です。どんなによい言葉でも、不安や苛立ちが表情ににじんでいれば、お子さまはそちらを受け取ります。
声かけより先に、保護者の方自身が支えを持つこと
お子さまに穏やかに接し続けるには、保護者の方自身の心の余裕が欠かせません。ひとりで抱え込まず、相談できる先を持っておいてください。
・在籍校の担任・スクールカウンセラー:学校とのやりとりを保護者の方が窓口として引き受けておくと、お子さまの負担が軽くなります
・市町村の教育委員会の相談窓口:西宮市の場合は、西宮市教育委員会 児童生徒支援課(電話 0798-35-3812)が不登校に関する相談を受け付けています
・24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310):文部科学省が周知している全国共通の相談窓口で、夜間・休日も含めて24時間つながります。子ども本人だけでなく保護者の方も利用できます
※窓口の内容や連絡先は変更される場合があります。最新の情報は各自治体・文部科学省のホームページでご確認ください。
保護者の方が「相談できる場所がある」と感じられることは、結果的にお子さまへの声かけにも表れます。
自習塾WillBeでの取り組み
自習塾WillBeでは、学校を休んでいる期間のお子さまについても、通う頻度や時間帯をその時の状態に合わせて調整しながら学習をサポートしています。「週1回・短時間から」というスタートでも構いません。
私たちは、勉強の遅れを無理に取り戻させることよりも、お子さまが「これならできそう」と思える小さな一歩を一緒に見つけることを大切にしています。どこまでさかのぼって学び直すかを相談しながら決め、学習の記録を目に見える形にして、できたことを一つずつ確かめていきます。
また、保護者の方から「家でどう声をかければいいか」というご相談をいただくことも多くあります。ご家庭での関わり方についても、お気軽にご相談ください。
まとめ
不登校のお子さまへの声かけで大切なのは、「登校させること」をゴールにしないことです。理由を問い詰める、他の子と比べる、将来の不安をぶつける、登校の予定を確認し続ける——こうした言葉は、心配から出るものだからこそ、気づかないうちに繰り返してしまいがちです。
まずは「今は休んでいいよ」「いつでも話を聞くよ」と安心を伝えること。そして保護者の方自身も、ひとりで抱え込まずに相談先を持つこと。それが、お子さまがもう一度動き出すための土台になります。
自習塾WillBeでは、日々の学習習慣づくりから、中学受験・高校受験、大学受験(総合型選抜・公募制推薦・一般入試)まで、一人ひとりに合わせた学習コーチングを行っています。英検対策のご相談も承っております。西宮・今津エリアで塾をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。





